消費税にまつわる不都合な真実

お役立ち情報
1989年(平成元年)に導入され、その後段階的に増税された消費税ですが、「失われた30年」と揶揄されるように、よかったと思えることが何もないというのが、庶民としての偽らざる実感といえます。 
そもそもが好景気の中で導入され、その後バブルがはじけて経済が停滞する中で増税を繰り返し、結果として低成長が延々と続いています。ここで、当然のように疑問が湧いてきます。消費税導入は本当に必要だったのか、また、経済が停滞しているときにあえて増税を繰り返したのはなぜか、おかしいと思いませんか。
ここでは、消費税導入及び増税の大義名分に隠れている裏の理由について分析し、消費税という税制には「不都合な真実」といえるものが存在し、消費税は「日本にはなじまない」というものであることを明らかにします。

消費税の導入経緯

まず、消費税の是非を論じるにあたり、導入に向けた経緯、当時の日本の経済状況等についてみていく必要があります。

また、導入にあたっての大義名分の裏に隠れている、いわば「大人の事情」についても明らかにし、導入後の状況が明らかに芳しくない状況にあっても増税を繰り返した真の理由について考察していきます。

バブル経済の絶頂期に導入された公的な理由

日本の消費税は、バブル経済の絶頂期で景気が非常に良い状態の時に導入されています。

まず、1989年(平成元年)4月1日に税率3%でスタートし、その後3回の改定を経て、2019年10月からは10%となり現在に至っています。

好景気の最中にあえて新しい税金である消費税が導入されたのは、目先の税収不足を補うためではなく、主に以下の3つの背景による長期的な国づくりのための大改革であるとされています。

①税負担の水平的公平を期するため

税制が所得税を中心としたものであり、その累進度が強かったことを受け、税制全体のバランスをとるため。

これは、所得税中心の制度では、捕捉されやすいサラリーマンの税負担が重く感じられるなどの不公平感が募っていたこともあり、同等の負担能力を持つ者には同等の税負担を求めるべきとの考え方が広まっていったことが背景にあります。

②個別間接税の問題点の解消のため

物品税を中心とした個別間接税における物品間での課税アンバランスの問題を解決するため。

これは、贅沢品が前提の物品税について、何を基準に贅沢であるかという線引きが曖昧になり、選別が難しくなっていたことが背景にあります。

③少子高齢化社会に向けた財源確保のため

少子高齢化社会が進む中で、所得税を納税する世代の負担を減らすとともに、年金や福祉に関する財源を確保するため

これは、勤労世代に偏らずより多くの人々が社会を支えていけるような税体系の構築が必要になることが予見されていたことが背景にあります。

なお、社会保障と税の一体改革により、2014年より、消費税率の引き上げによる増収分を全て社会保障に充てることとなるなど、目的がより明確化されることになります。

上記①~③でいえることは、財源として直近での税収確保は必要ないのに消費税を導入したということです。(視点1

歴代政権が導入にこだわった大人の事情

「少子高齢化」や「社会保障のため」という政府の公式発表の裏には、政財界のさまざまな思惑や利害関係、いわゆる「大人の事情」が深く絡み合っています。

歴代政権が選挙での大敗リスクを背負ってまで消費税の導入にこだわった裏事情として、以下の3つが考えられます。

①経済界(経団連など)からの強烈なプッシュ

日本の経済を動かす大企業や経団連は、長年にわたり、「法人税を引き下げて、その分を消費税で穴埋めしてほしい」という要望を出し続けていました。

言い分は、「法人税が高いと国際競争に勝てず、海外に拠点を移さざるを得ない」というものです。

実際の動きとして、消費税が導入・増税されるタイミングとほぼ連動して、法人税の最高税率や所得税の最高税率が引き下げられています。

②財務省の「省益」と出世レース

財務省にとって、国の借金(財政赤字)を減らすことは絶対的な正義であり、これを達成することが官僚たちの「出世」に影響します。

消費税は一度税率を上げてしまえば、所得税や法人税のように景気に左右されず、安定的な税収が見込めるため、歴代政権に積極的に働きかけてきました。

③「輸出大企業」が得をする還付金システム

消費税は「国内での消費」にかかる税金です。そのため、日本で作った車や家電を海外に輸出して売る場合、その製品には消費税を課してはいけないという国際ルールがあります。

自動車メーカーなどの輸出企業は、部品を買い付ける際に下請け企業へ消費税を支払っていますが、海外に輸出する際には消費税を取れないため、「既に支払った消費税分を国から還付してもらう」ことになります。

消費税率が上がれば上がるほど、この還付金の額も跳ね上がるため、輸出型の大企業にとって消費税の増税はむしろプラス要素であるといえます。①で述べた法人税の代替という要求には、実はこのようなからくりがあることが透けて見えます。

上記①~③でいえることは、強引に消費税導入を推し進めたのは、全体の税収を下げず、財務省及び輸出大企業を多く有する経済界が確実に得をするという側面があることです。(視点2

導入後の経済への影響

消費税導入及びその後の3回の増税により経済成長が止まり、結果として「失われた30年」をもたらしたことは、事実として疑いのないところだといえます。

一方で、消費税の導入(およびその後の増税)の時期と、日本企業が配当を増やしてきた時期が重なっており、前述した以外でも明らかに「得をしている」人たちもいるようです。

消費税自体が配当を増やす直接のルールではありませんが、日本の税制が、「法人税を引き下げ、その穴埋めとして消費税を増税する」という方針で進んできたことが、結果として企業の配当増加を後押ししたと考えられます。

では、歴代政権が苦労して導入したにもかかわらず、実際に経済成長が止まった原因は何か、また、企業配当のみが増えた理由は何か、それぞれ整理してみます。

経済成長を止めた主な要因

「税負担の水平的公平を期する」ことも消費税導入の一つの理由とされてきましたが、結果は公平とはいいがたく、主に以下の3つの要因で消費にブレーキがかかり、経済成長を止めたと考えられます。

①個人消費の冷え込み

消費税は商品やサービスの購入するたびに一律にかかるため、実質的な「値上げ」と同じ効果を持ちます。

したがって、GDP(国内総生産)の約6割が個人消費が占める日本においては、増税毎の買い控えにより、経済全体の成長に急ブレーキがかかりやすくなるといえます。

②低所得者ほど負担が重い(逆進性)

消費税は所得の額に関わらず一律の税率が適用されるため、収入に占める消費の割合が高い低所得者ほど税負担の割合が重くなるという逆進性の特徴を持ちます。

つまり、お金を消費に回す度合いが高い層の購買力が奪われるため、社会全体の消費活動が停滞しやすくなるといえます。

③企業の「人件費削減」を促す構造

消費税の計算上、外部に発注する「外注費」は税額控除の対象になりますが、正社員に支払う「給与(人件費)」は控除対象とはなりません。

したがって、正社員から非正規雇用や外部委託に切り替えるインセンティブが働き、結果として労働者全体の賃金が上がりにくくなったといえます。

上記①~③でいえることは、商品価格が上がっても労働者の賃金は増えず、特に低所得者の消費意欲が減退するということです。(視点3

企業配当のみが増えた理由

消費が伸び悩めば、需要増加を見込んだ設備投資も当然減ることになります。

利益が出ても投資に向かわず、結果的に企業配当のみが増えることになりましたが、その主な要因は以下の3つであると考えられます。

①法人税率の引き下げによる「純利益」の増加

すでに述べたように、日本では、法人税の税率を段階的に引き下げ、その減税分の財源として消費税の導入や増税が使われてきました。

法人税率が下がると、企業が利益から税金を差し引いた後に手元に残る儲け分、つまり「当期純利益」が大きくなります。配当の原資はこの純利益であるため、結果として企業が株主に配当を回す余裕が増えることになります。

②内部留保の蓄積と株主還元(配当)への圧力

法人税減税の本来の狙いは、「企業の設備投資や従業員の賃上げ」でしたが、消費税導入及び増税で個人消費が落ち込み、長いデフレ期となった日本では、企業は将来のリスクに備えて現金を溜め込む「内部留保」を急速に拡大させました。

こうして手元資金(キャッシュ)が潤沢になった企業に対し、国内外の投資家や政府から、「成長投資」に使わないのであれば、株主に還元すべきだ」という圧力が強まり、増えた利益を配当や自己株買いに充てる企業が急増することとなりました。

③消費税そのものが持つ「不課税」の性質

消費税の仕組み自体も、企業が配当を支払うハードルを下げているといえます。

消費税は「物やサービスの消費」に対して課される税金です。株主への配当金は、資産の譲渡やサービスの対価ではなく単なる利益の分配であるため、「不課税(課税対象外)」となります。したがって、企業が配当をどれだけ増やしても、そこに消費税の負担は発生しません。

上記①~③でいえることは、増加した純利益を配当にまわしても消費税は課税されないため、企業配当を増やす流れが加速したといえます。(視点4

結論:消費税は日本にはなじまない

税負担の公平性や安定した社会保障費の確保などの大義名分を掲げてスタートした消費税ですが、すでに述べたように、結果的に「失われた30年」と言われるような経済停滞をもたらしました。

これまでみてきたように、消費税そのものが「人件費削減」を促す構造となっており、かつ低所得者ほど税負担の割合が重いため、増税による買い控えが発生しやすいといえます。GDPに占める個人消費の割合が約6割近くである日本では、買い控えが経済成長にダイレクトに響いてくるのは当然です。

では、そもそも日本において消費税の導入は必要だったのでしょうか。すでに記した4つの視点をもとに、当ブログでの見解を述べることとします。

視点1 財源としての税収確保は必要ないのに消費税を導入した

視点2 財務省及び輸出大企業を多く有する経済界が確実に得をするという側面がある

視点3 商品価格が上がっても労働者の賃金は増えず、特に中低所得者の消費意欲が減退する

視点4 増加した純利益を配当にまわしても消費税は課税されない

消費税の導入及び増税後、長期にわたり経済が停滞したということは事実として疑いのないところではあります。

ただ、上記の4つの視点からわかるように、そもそも財源の確保よりも、一部の高所得者層がさらに潤う方向へと強引に舵を切ったと言わざるを得ません。

消費税減税の話が進みにくいのは、まさにこのような利権構造があることは否定できないと思います。

消費税減税というとすぐ「財源は?」という話になりがちですが、代替えとして法人税等を引き下げた導入経緯を見れば、新たな財源以外の選択肢があることは明らかです。

消費税を減税すれば、同じ収入でも確実に消費は伸びます。需要が増えることにより生産増強への流れが出来、新たな投資を呼び込み、経済全体の規模は拡大していきます。

当然に賃金も増えていき、さらなる消費の拡大から経済成長へとつながっていくことが想定されます。

消費税導入以前は、そのような流れで経済成長していましたよね。

食料品のみの減税は、飲食業の方が不利益を被る等の問題もありますが、まずは減税の実績をつくって、再びの経済成長を目指すのがよいと考えます。

日本には消費税はなじみません。廃止一択です。

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